たーせるハウス劇場∩( ・ω・)∩ にっぽんの昔話
— たーせる on the レモン (@tercel_s) 2013, 8月 1
ぜひお子様に読み聞かせてあげてください。
鶴の恩返し
『鶴の恩返し』
昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
ある日、おじいさんは、罠にかかった一羽の鶴を見つけました。
かわいそうに思ったおじいさんは、鶴を助けてやったそうな。
その夜、誰かがおじいさんの家の戸を叩きました。
外には、美しい娘。
— たーせる on the レモン (@tercel_s) 2015, 7月 19
ノンアポでいきなり娘がじいさんを訪ねて来たら、疑わない方がおかしい。
まさかじいさん、街へ出た時に遊郭でふしだらな女遊びでもしたのかしら。
激情型のおばあさんは瞬間湯沸かし器のごとく頭に血が上り、嫉妬に狂いましたが、おじいさんはなんとかその場を収めました。
— たーせる on the レモン (@tercel_s) 2015, 7月 19
※ ちなみに娘が織っていたのは等身大抱き枕カバー。おじいさんはそれを街へ持って行ってアニメイトで販売したところ、たまたま夜の一人寝が寂しい殿様の目に留まり、高値で買い取られておじいさんおばあさんは大金持ちになりました。めでたしめでたし。
ももたろう
『ももたろう』
昔あるところに、鬼がいました。
彼らは奇抜な服装と派手なパフォーマンスをコンセプトとしたロックバンドで、桃太郎はその熱狂的なファンでした。
桃太郎はファンクラブに入会したり、大型CDショップに足繁く通ったり、ブートレグ屋でライブ音源を仕入れたりしていました。
— たーせる on the レモン (@tercel_s) 2015, 7月 19
ある日、鬼ヶ島で彼らのライブが行われると知った桃太郎は、厳格な祖父母を説き伏せる口実として鬼退治をでっち上げました。
ばあさんが作ったきびだんごは万一毒が入っていたらヤバいので犬に食わせました。
— たーせる on the レモン (@tercel_s) 2015, 7月 19
※ ブートレグとはいわゆる海賊盤の一種。ライブ演奏が収録されたCDやDVDのうち、アーティスト非公認の商品を指す。主にライブ会場外の露店で販売されるほか、西新宿七丁目あたりに専門店が多い*1。ごくまれに一般の大手CDショップで取り扱われる場合もある。売り文句には「超高音質・極上AUD*2ソース」「サウンドボード音源*3によるベスト・クォリティ」など、極めて独特かつ誇大な言い回しが使われる。なお、ブートレグ自体は非合法商品だが、現行法では購入者を罪に問うことはできない*4。
うらしまたろう
『うらしまたろう』
昔、ある漁村に、たいそう働き者の若い男(浦島太郎)がいたそうな。というか本人は休みたくて仕方なかったが、勤め先がブラックなせいで彼の意思と無関係に激務をこなさねばならなかった。
耐えかねた浦島が入水自殺でもしようかと浜辺に行くと、子供たちが亀を虐めていた。
— たーせる on the レモン (@tercel_s) 2015, 7月 19
浦島が亀を助けてやると、亀はお礼に浦島を竜宮城に連れて行くと言い出した。浦島は、どうせエッチな店だろうと思い最初は躊躇するが、結局亀の口車に乗せられ海底へ。
一方、浦島の勤め先は、彼がいなくなったことで業務が回らなくなり呆気なく倒産。また、一大産業の壊滅により街も活気を失った。
— たーせる on the レモン (@tercel_s) 2015, 7月 19
※ 企業城下町とは、特定の一社の企業の事業所や工場及び関連会社の工場や下請け子会社などが一自治体における産業の大部分を占め、その企業によって住民が主たる労働機会を与えられることで、その企業の盛衰が都市の盛衰に直結するような都市を指す言葉。つまり村の壊滅は浦島の職場放棄によって引き起こされた必然の悲劇だった。
おしまい。
— たーせる on the レモン (@tercel_s) 2011, 4月 23