100日後に英語ができるようになる僕(8日目)

黄リー教 徹底反復練習

『基本文法から学ぶ 英語リーディング教本(通称: 黄リー教)』には、2冊の副読本がある。

『徹底反復練習』と『実践演習』である。 今回は、『徹底反復練習』の話をしたいと思う。

徹底反復練習は、黄リー教本編の練習問題だけを収録したドリルである。 『文とは?』「構造上の主語 + 述語動詞」 とか、『動詞の原形を使うところは?』「toの後 / do助動詞・一般助動詞の後 / 命令文 / make・have・letなどの補語 / 仮定法現在」 とか、そういう問答を即座に対応できるようになるのが目標である。

答えの順番を入れ替えてはならず、必ず本に書いてある通りの順番で、しかもスラスラと一息で言えるようにならねばならない。

── というと、「英文を読むために、わざわざこんなことを覚えねばならないのか!」 と思われるかもしれない。 こんなものを覚える暇があるなら、英語長文を読む実践的な訓練を少しでもした方がマシだと思われるかもしれない。

また、この日本語による膨大な問答を暗記したとて、それだけで英文が読めるようになるとはにわかに信じがたいかもしれない。

ところが、ここで覚えた問答の多くは、英文の構造を読み解くために必要な“思考の流れ”に沿っており、少なくとも第一章のF.o.Rの要点だけでも覚えておくとだいぶんラクになる。

実は、『徹底反復練習』に収録されている問題は、黄リー教本編からの再録である。 しかも、解答は載っているが解説は載っていないので、黄リー教本編を徹底的にやり込む気概のある人ならば、『徹底反復練習』の購入は必須ではない。

ただ、大抵の人は『徹底反復練習』の併用がオススメだったりする。

黄リー教は挫折と再挑戦の繰り返し

黄リー教本編は、索引を除いても450ページ以上ある大著である。

しかも極めて密度が高く、それぞれの解説がかなり精緻であるため、初学者にとってはかなり負荷が高い。

いかにスポンジのように知識を吸収する意欲があれど、人間が一度に理解できる事柄には限度があるため、黄リー教を短時間で読み進めると必ず挫折してしまう。

知識の定着にはそれなりに時間がかかるので、「黄リー教をこれ以上読み進めるのはしんどいな」となったときに、『徹底反復練習』に移って、問題の答えがスラスラ言えるように無心になって練習するのである。

初めは、『問題の答えを棒暗記するだけじゃん』と思ったものだが、そこは本当に棒暗記でも構わない。 「現在形と過去形は絶対に述語動詞」というルールは棒暗記でよくて、なぜそうなのかは深く追求しない。

ただ、「現在形と過去形は絶対に述語動詞」だから、これ以外の動詞っぽい見た目のやつらはきっと準動詞だな、と、思考の手掛かりのストックが増えるのである。

黄リー教ばかり読んでいると、どうしても「このルールはどういう理屈と根拠で成り立っているのか」と、本来気にする必要のないところまで気になり出してしまうのだが、『徹底反復練習』では、「そんなことは気にしなくていいから今は訊かれたことだけに答えられるようになれ」みたいなスタンスなので、黄リー教で消化不良を起こしかけたときにうまく使い分けるとモヤモヤせずに済む。

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