慎しみの日

今日は、長年に亘って僕が実践しているばんライフハック(?) について紹介したい。

ライフハックというより、どちらかというと「心掛け」に近い行為であり、僕はこれを『慎みの日』と名付けている。

『ちょっとやりすぎた』とか、『失敗が続いて何をやってもうまくいかない』とか、さまざまな事情で自己肯定感がどん底に堕ちているときに、覿てきめんに効果がある(僕の場合は)。

効能

  • 心理面: 自己嫌悪から脱しやすくなる
  • 行動面: 失敗をした直後に新たな失敗を重ねにくくなる

実践すると、傍目にはパフォーマンスが一時的に低下したように見えるが、立ち直りが早くなったり新たな失敗のリスクが減る(ことが多い)。

実践方法

やり方はほんとうに簡単で、その日一日、できるだけ余計なことをせずに大人しく過ごすだけである。

僕の場合は、なるべく黙々とできる仕事(コーディングやドキュメント作りなど)に集中して、その日、最低限やるべき仕事を終えたら、あらゆる誘惑を断ち切ってまっすぐに帰るのである。

新しいことを始めたり勝負に出たりせず、できるだけお金も使わず、静かにただひたすら時が過ぎるのを待つ。

注意したいこととして、「もう何もしない」といじけたり不貞腐れたり周囲にアピールしたりするのとは違う。 そうではなく、本質的なことだけを大切に確実に取り組むのだ。

だいたい1日2日こういう過ごし方をしていると、自然と心に余裕が生まれてくるものである。 重症の場合はドン底の記憶を反芻して「うわあああ」と悶絶しがちだが、そういう場合はさらに強力な鎮静手段がある(いずれ書きたい)。

僕は、自己肯定感の低下を「体調不良みたいなものだ」と考えている。

きっと何かの調子が悪くて、普段できていたことの多くが一時的にできなくなっているのだと自分に言い聞かせるようにしている。

これによって直接何かが解決するわけではないし、傍目にはとても消極的な態度に見えるけれど、失敗を重ねないための安全で確実な方法なんじゃないかな、と思うのである。

応用編としては、過去に大きな失敗をした日を僕の中で記念日として、毎年その日を迎えるたびに自分への戒めとして「慎しみの日」を実践することもある。

贖罪のつもりではなく、ましてや罰でもない。

ただ、こういう日はそもそも楽しい気分になれないので、大人しくしている方がよいということで、自然に根付いた習慣である。

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