2014年 買ってよかった本10選

2014年も残すところあとわずかです。

そんな今年1年のおさらいに、僕が実際に買って読んだ中でも特に琴線に触れた本を、独断と偏見で10冊ほどピックアップしました。すごい今更ですが適当に紹介したいと思います。

あ、アフィリンクは貼っていませんので、そういうのが気になる方も安心してクリックしてください。

レガシーコード改善ガイド

新人1年目の頃に読んでおくべきだった。
GUIビジネスロジックがべったり癒着していたり、ロジックにDBアクセスがべったり癒着していたり、とてもそのままではテストを書けない既存の「レガシーコード」をテスト可能な形にリファクタリングするための珠玉のノウハウ集。
訳も熟れていて非常に読みやすい。今年一番わくわくした技術書。もし僕が王国を作ったら、国民必読の書にする法律を制定したいくらい素晴らしかった。

レガシーコード改善ガイド(マイケル・C・フェザーズ 平澤章 越智典子 稲葉信之 田村友彦 小堀真義 ウルシステムズ株式会社) | 翔泳社の本

弱虫ペダル

冴えないオタク少年の小野田坂道が、自転車に魅せられて成長していく物語。
絶望的な局面から何度も復活劇を遂げる様子が非常に熱く描かれている。
モチベーションが下がったときに読むとなぜか小野田くんに感情移入してしまい、燃え上がる闘志を抑えきれなくなる。それくらいメンタリティに作用する楽しいマンガ。

弱虫ペダル 第1巻 | 秋田書店

C#ショートコードプログラミング 第2版

Windows開発の中核言語として不動の地位を築いたC#
LINQラムダ式を駆使すればキミのコードはもっと短くなる!
一応逆引きリファレンス形式だが、あまり厚い本でもないので通読してコード短縮テクの引き出しを増やしておきたい。

日経BP書店|商品詳細 - C#ショートコードプログラミング 第2版

ザ・ゴール コミック版

プロジェクト管理に「クリティカルチェーンマネジメント」の思想を取り入れた故エリヤフ・ゴールドラット氏。
彼の名著「ザ・ゴール」が待望のコミック化を遂げた。わー(歓声) ぱちぱち(拍手)
「なぜみんな忙しいのに結果が出ないのだろう」という素朴な問いに対して、叡智に満ちたカイゼンのプロセスが非常に分かりやすく例示されており、中身もかなり濃い。活字嫌いの僕でも楽しく読めた。そんじょそこらのビジネスハウツー本とは格が違う
余談ではあるが、岸良氏の本では「職場の理不尽―めげないヒント45 (新潮新書)」も心底お勧め。

ザ・ゴール コミック版 | エリヤフ・ゴールドラット、ジェフ・コックス・原作/岸良裕司・監修/青木健生・脚色/蒼田 山・漫画 | 書籍 | ダイヤモンド社

15時間でわかるGit集中講座

僕はSubversionで満足な人だったのだけど、なんか周りの人がGitばっかりになってしまい危機感を覚えてやむなく買った本。
GitのGUIフロントエンドであるSourceTreeを使って基本的な操作を体得する楽しい本。
実際に手を動かしてみるうちに、分散型バージョン管理の利点が少しずつ見えてきた。Gitべんり。
Git本は巷に多く溢れているが、当時はこれが一番わかりやすそうだったのでこれにした。

15時間でわかるGit集中講座:書籍案内|技術評論社

北斗の拳 イチゴ味

北斗の拳の外伝的作品。主人公はまさかの南斗の将星・聖帝サウザー
友達がいない・極端にウブ・精神年齢が異常に幼い。完全に問題児と化したサウザーが愉快な仲間達を巻き込んで暴れ回る。
ただし画風(だけ)は完全に元祖「北斗の拳」の世界観を踏襲していたり、原作ファンにしか楽しめない高度なギャグやネタバレも大量に盛り込まれているため、北斗の拳を知らない人が読んでも内容を理解しづらいと思う。

北斗の拳 イチゴ味 第1話 聖帝様、再誕の巻 - 行徒妹 - Yahoo!ブックストア

新装版 リファクタリング

これも有名な本。
プログラムの振る舞いを変えずにコードを変更するための様々なノウハウをカタログ化した名著。今年は装いも新たに再刊行された。訳書にもかかわらず非常に読みやすい。
付録では最新(ではなくJava 7)の開発環境に準拠した「再リファクタリング」が示されている。
本編の内容は前出のレガシーコード改善ガイドと重複する箇所もあるが、2冊あって困ることはない。

新装版 リファクタリング 既存のコードを安全に改善する | オーム社eStore

Nature of Code

一部(Processing界隈)で話題になった。巷に溢れる薄い入門書とは一線を画した本格的な内容を誇る良書。
物理シミュレーション、遺伝的アルゴリズムニューラルネットワークなど、アカデミックなトピックを扱っていながら、それでいて平易な説明とシンプルなコードで楽しく「シミュレーション」の作り方を学べる。
より本格的な実装を知りたくなったら「ゲーム開発者のためのAI入門」を読もう。

Nature of Code|書籍|株式会社ボーンデジタル

裏口からのC#実践入門

ふたたび川俣氏のC#本。Win32APIやMFC時代、あるいは.NET黎明期のまま時が止まってしまっているWindowsプログラマが読めば目から鱗間違いなし。
入門とあるが、プログラミングスタイルが確立したベテランこそ読むべき一冊。あるいは、ベテランの偏向した思想に毒されたくない新人も読んでおこう。
ただし、テスタビリティに関する指針がまったく無い点は気になった。川俣氏は過去にNUnitとモックを使ったテストダブルの技法に関するコラムを書いていたこともあり、その辺りの造詣も深いはずなのだが…。

裏口からのC# 実践入門 ―バッドノウハウを踏み越えて本物へ!!:書籍案内|技術評論社

開発のプロが教える Swift標準ガイドブック

つい先日買った。「詳解 Swift」もよい本だったが、僅差で「開発のプロが教える Swift標準ガイドブック」の方をプッシュ。「詳解 Swift」では解説を避けていたKVCやKVOが扱われており、また日本語の解説がまだ少ないCore DataやテスティングフレームワークQuickに関する言及もある(本当にさらっと触れているだけだが)。

開発のプロが教える Swift標準ガイドブック | マイナビブックス

以上です。

なんかマンガの比率が多いですね。

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